国語は「語彙力、文法力、論理的思考力、要約力、共感力、速読力」など、いろいろな能力が関わっている上、選択肢問題・記述問題、物語文・論説文・随筆文によっても、読み方、解き方が異なるため、「これ一つやれば成績が上がる」という単純な科目ではありません。
よって、個々人のネックを見極め、それを補っていくことが必要になります。
このページでは国語の成績を上げるのに最も有効な【問題集の習得法・要約・読書百遍法】の3つについて書いていきます。
1.国語問題集の本当の習得法(インストールとリーズニング)
1.1.「インストール」を身に付ければ国語の成績は劇的に上がる
(1)インストールしないからあなたの国語の成績は上がらない
国語問題集を習得し、成績を上げるためには、「インストールとリーズニング」という2つの勉強法を身に付けることがとても役立ちます。「インストールとリーズニング」を実践しないから、国語の問題をいくらたくさん解いても、国語の成績がなかなか上がらないのです。
「インストールとリーズニングをしない勉強法」とはどういう勉強法かというと、「問題を解き、自己採点をする。間違えた場合、解説を読んで納得したら、解き直さずに次へ。答えを覚えているので復習はしない」というものです。
(2)インストールとリーズニングを使った現代文勉強法
それに対して、「インストールとリーズニングを使った勉強法」とはどういう勉強法かというと、論理的な解き方が書かれた良質の問題集を用いて、以下のようにします。
「問題を解くとき、根拠を指摘しながら解く(リーズニング)。自己採点をし、間違えた場合、解答の根拠を確認し、納得したら、正解を導くプロセスと根拠を覚え(インストール)、すぐに解き直す。その論理的な解き方を再現して解答するよう努め、最終的にきちんと再現できるまで解き直す」。そして「その論理的な解き方を自力でスムーズに再現できるまで問題集を5回前後復習する」。
そうして10問、30問、50問と再現し続けていくうちに、「論理的な解き方」がどんどんあなたの頭に取り込まれ(インストールされ)、やがては、初見の問題でも、自力で論理的に解けるようになります。
どのくらいの練習量でそうなるかは個人差がありますが、だいたい、5冊(50問)前後です。数学で「数学的に正しい解き方」ができるようになるには、数百問必要になることを考えたら、これはそれほど多いわけではないと分かるでしょう。
「インストールとリーズニング」をすれば、あなたの「解き方(解くときの考え方)」が進歩するので成績が上がり、「インストールとリーズニング」をしなければあなたの解き方が変わらないので、成績は上がらないのです。
(3)インストールとは
インストールとは、良質の問題集に書かれた「優れた問題の解き方」を理解し、記憶し、「再現」することで「問題集の解説の通りに考え、解けるようにする方法」です。
現代文では、「問題文を論理的解く方法」を習得するためにインストールを使います。
(4)数学ではインストールは常識
実は、インストールは数学では、優秀な人はみんなやっている方法です。それは、「問題を解き、間違えたときは、解答解説を理解し、解き方を覚える。そして再度解いてその解答を再現しようとし、再現できるまで解き直す」という方法です。
当たり前ですよね?
数学の場合は、得意な人はみんなインストールしています。インストールするのは常識です。
しかし、現代文でインストールしている人はほとんどいません。それが「現代文は成績が上がらない科目」と言われる所以なのです。インストールを現代文でもやれば、優秀な問題集の著者の解き方の通り自分でも解けるようになります。
(5)インストール例:要約
インストールは「論理的な解き方」だけではなく、いろいろな場面で使えます。例えば、「要約の技術」をインストールしたい場合は以下のようにします。
「要約の方法と要約解答が書かれた問題集」を用い、「その要約方法を覚え(インストールし)、問題文を要約する。解説を読み、間違えた場合、その解説を理解し、間違えた部分を記憶する(インストールする)。そして再度要約し、正しい要約のプロセスを経て要約が『再現』できるまで繰り返す。そうして、10問、20問と要約を続け、また5回前後復習を繰り返し、問題集の解説通りに要約が再現できるようにトレーニングする」。
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1.2.リーズニングを続ければ確実に国語の成績は上がる
リーズニングとは、「解答の根拠を探し、言う(書く)」という勉強法のことです。
国語の問題はほぼ必ず、「問題文」に根拠があります。自分の意見や常識を根拠に答えたら、間違ってしまいます。よって、解答するときに、問題文のどこに根拠があるかを指摘するトレーニングを続けると、根拠を探すのが上手く速く正確になり、正答率が上がるのです。
リーズニングを国語や英語で使う際には、例えば、選択肢問題で、「正しいと判断した根拠、間違いと判断した根拠を言う(書く)練習」をしていきます。これよって、根拠を探す習慣を身に付けることができ、リーズニングを続けることで、すぐに根拠を見つけられるようになります。その結果、根拠を持って答えられるようになるので、正解率も上がるし、自信も付きます。
リーズニングは大変重要な勉強法です。これを国語で習慣化すると、英語や社会などでも根拠を探し指摘する習慣ができ、正答率が上がります。ですので、特に選択肢問題で、どの問題でもリーズニングをして習慣化しましょう。
2.要約力を身に付ければ国語の成績は上がる
要約は、必要十分な数の適切な「キーワードとキーセンテンス(重要な部分)」を論理的につなげば書けます。
要約をすることで、記述力、読解力(文章内容をより深く理解する能力)、論理的読解力(文章構成・重要部分・主張を把握する能力)が上がり、それにより正答率が上がります。すなわち、国語の成績が上がります。
要約の具体的なやり方については【要約マニュアル】で書いています。オススメの要約問題集は以下の通り。
「国語の読みテクトレーニング 説明文・論説文」(文芸社)
「現代文―高校初級&中級&上級用 発展30日完成」(3冊、日栄社、100字要約)
「徹底20日間マスター [21] 現代文(基礎編)」(日栄社、100字要約)
「生きる現代文キーワード」(駿台、要約が60文)
「ちくま評論入門」(筑摩書房、200字要約)
3.読解力を培う30回音読と語彙集暗記
3.1.読解力とは
読解力とは、文章を読んだときに、どの程度深く理解できるかという理解力のことです。読解力は国語力の土台であり、難しい問題になればなるほど読解力が問われます。
よく、問題集や高校入試の過去問の国語の問題文を読んで「意味が分からない」と言う人がいますが、意味が分からなければ問題が解けるはずがありません。
こういう人はぜひ、以下の方法で読解力を培っていただければと思います。
3.2.読解力を培う30回音読
読解力を培う現実的な方法は2つあり、それは30回音読と語彙集の暗記です。
30回音読とは、受験問題集や模試、過去問などの3ページ前後の問題文を毎週1つ、毎日10分、30回前後読んでいく勉強法です。
【1文章を1日10分4~5回×7日⇒約30回】
1文章を30回も読むと、当然、文章の理解度がどんどん深くなり、著者の意図、文章構成、キーワードやキーセンテンスなどが分かっていきます。文章もある程度覚えます。
そしてそれを30文章、50文章と増やしていきます。30~50文章読むと、初見の文章でも理解度がどんどん上がっていきます。まずは50文章が目標です。
【毎週1文章を30回音読×1年で50文章⇒2年で100文章】
地道に毎日10分音読していきましょう。
3.3.読解力を培う語彙集暗記
一つの問題文も、一つ一つの言葉から成り立っています。よって、意味が分からい言葉が多ければ、文章の意味も分からなくなります。
偏差値が55以下の中学生のほとんどは語彙力不足(意味が分からない言葉が多い)です。そして、語彙力を培う方法は、読書、30回音読、語彙集の暗記です。
よって、30回音読と共に、語彙集を地道に一冊、暗記していきましょう。
30回音読と語彙集暗記について、詳しくは【読解力を上げる30回音読】で解説しています。
4.終わりに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんの健闘を祈ります。
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【国語の点数が49点⇒95点に上がりました】
Aさん(中学1年生、神奈川県)
中学1年2学期の中間テストの結果が、1学期と比べ、悪くなってしまい、対策を考えようと思っても、良い考えが浮かんできませんでした。
しかし、この塾では特に主要5教科のテスト対策がとても厳密になっていました。例えば、学校のワークは5教科すべて5周やり、頭にすべて叩き込んだり、テスト範囲の英語教科書の音読50~100回など、正直「ここまでやるのか、、、」と思うほどの量でした。
ですが、結果としては、
【中間テストと比較】
英語(99点から99点)
数学(95点から96点)
国語(49点から95点)
理科(80点から89点)
社会(73点から96点)
と、全体では中間テストより79点上がりました(396点から475点)。この様に創賢塾では、テスト対策がとてもきっちりとしている塾です。