このページでは、中学英文法の標準的参考書である「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」(くもん出版)の効率的な習得法を書いていきます。
具体的には、中学生が、塾に頼らず、できるだけ自力で、本書及び、準拠の「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」(くもん出版)をどう勉強して、中学英文法全体を先取りして習得していくかを書きます。
※本書は2021年からの新課程に対応しています。
１．｢スーパーステップ 中学英文法 １－３年｣の特徴
(1)中学英文法全体を網羅：中学英文法の教科書レベル、公立高校入試レベルの内容を網羅していますから、安心です。
(2)各ステップが１ページ完結で、見やすい。
(3)例文が沢山あり、理解しやすい：１つの文法項目に対して１～２英文しか例文がないと理解しにくいですが、本書には５～７前後の英文が載っており、理解しやすいです。
(4)発音・リスニング能力アップ：音声が付いているので、発音・リスニングの勉強にもなります。
(5)問題集と併用する：本書には問題はほとんど無いので、準拠の「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」を併用します。
２．習得の目標
【「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」】の習得目標
(1)「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」を習得する
①暗記：英文法の知識、人称代名詞などの知識を全部暗記する。
②英作文：全例文を英作文できるように暗記する。
③和訳：全英文を和訳できるようにする。
(2)※「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」を習得する：全問を解けるようにする。
※詳しくは【「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」習得法】参照。
３．習得法
３．１．復習しながら先に進める
第１週「１章を５周」⇒第２週「２章を５周＋１章を１周復習」⇒第３週「３章を５周＋１～２章を１周復習」のように、毎週、復習しながら先に進めます。
復習しないで全体を１周、全体を２周のように進めても、途中で忘れて、いつまでたっても全体を習得できません。
３．２．勉強は時間で決める
勉強は量(１日何ページ等)より、時間(毎日30分等)で進めることをオススメしています。量で進めると、他の勉強内容・教科に支障が出るからです。
ただし、「既習範囲は週１章分(参考書＋問題集)、未習範囲は２週間に１章分(同)」など、だいたい決めて進めます。目安を決めておいた方が目途が立つからです。
以下では週１章分の予定で進めると仮定して書いています。
３．３．参考書・問題集習得法
「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」習得法
(1)１章１周目
①サッと１周する：１周目は、挫折を避けるため、軽く流してどんどん進めます。
つまり、分からない部分を５～10分も考えたり調べたり、細かい知識を１ページ10分も暗記したりはしません。どうせ10周以上するので、そのうち分かる、そのうち暗記すると考えて、どんどん進めます。
②例文(ページ上部の２英文)：日本語訳を隠して例文を和訳し、訳で確認し、自信があって正しければok、そうでなければ印を付けます。
そして例文を瞬間英作文で、英作文できるように暗記します。瞬間英作文の詳細は【勉強法(2)瞬間英作文(英作文上達法)】参照。
【瞬間英作文：英文を２回口頭和訳⇒英文を７回音読⇒暗唱⇒瞬間英作文(日本語を見て英語に訳す)⇒言えたら次へ、言えなかったら「音読⇒暗唱⇒瞬間英作文」⇒言えたら次へ⇒１章全体を１週間で10周】
例文暗記は、１章分の例文全て、日本語訳から英文が即答できるまで、１週間に５～10周します(既習範囲は３～５周、未習範囲は７～10周前後で即答できるようになります)。
英語は暗記が全てで、できるだけ多くの英文を「和訳・英作文」できるようにすると、英語力が上がります。
③解説：ページの最後まで読んで理解します。知らない知識にはマーカーを引きます。２周目以降はマーカーを中心に読みます。時間短縮のためです。
未習範囲で、知らない内容がほとんどであれば、マーカーは３～４周目から引きます。
④解説中の英文：和訳し、訳せなかった英文には印を付けます。そして自力で３回連続和訳できるまで訳します。途中、訳し方が分からなかったら何回訳を見ても構いません。
⑤知識をテスト：発音・人称代名詞・不規則動詞の活用等の知識は、テストし、覚えていない(忘れた)ものに印を付けます(２周目に単語帳等にまとめます)。
⑦問題：各章の最後に１ページの問題があります。これを解き、間違っていたら印を付け、英文を瞬間英作文で暗記します。そして解説を読み、知らない知識にマーカーを引き、理解します。
２周目以降は印の問題だけ解き、マーカーの部分だけ読みます。
⑧２周目へ：１章の終わりまで進んだら、最初に戻り、２周目に入ります。
(2)１章２周目
①暗記事項をまとめる：知らない知識を全て自作英単語帳・ルーズリーフにまとめながら進めます。
英単語熟語・表現・不規則動詞の活用等は自作英単語帳に、文法的知識はルーズリーフの英文法まとめ帳に以下のように一問一答式(左が質問、右が答え)でまとめます。
【to不定詞の３つの用法と訳し方｜名詞(～すること)、形容詞(するための、するべき)、副詞的用法(するために)】
【現在完了の３つの意味と訳し方｜経験(～したことがある)、継続(している、してきている)、完了(し終わった、したところだ)】
②まとめ(自作英単語帳・英文法まとめ帳)を暗記する：書いた日から暗記を始め、１章の最後までまとめ終わったら、全て即答できるまで５～10周暗記します。暗記してから３周目に入ります。
③例文暗記：１章分の例文を、毎日１周＋土日２周ほど暗記し、１週間で全部瞬間的に英作文できるように暗記します。
(3)１章を５周する
①参考書を習得する：１章全体を３～10周し、例文を全て「スラスラ和訳＋英作文できる」ようにし、まとめを全部暗記し、解説中の英文を全て「スラスラ和訳できる」ようにしたら、問題集に入ります。
②「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」を習得する：問題集は、各章の「ホップ・ステップ・ジャンプ」の問題のうち、「ホップ・ステップ」のみ解いていきます(ホップ・ステップを１冊全部終わったら、チェックの意味でジャンプを解きます)。具体的な習得法は【「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」習得法】参照。
「ホップ・ステップ」の全問を３～５周し、しっかり理解して解けたら２章に進みます。
(4)２章以降
①２章：進め方は１章と同じです。
②復習：２章と並行して、１章を週末に復習します。
具体的には、参考書については、例文で英作文(日本語⇒英語)のテストをし、言えなかったら瞬間英作文で暗記し、印の付いた解説中の英文を和訳し、自作英単語帳と英文法まとめ帳を復習します。
問題集については、最初に間違えた問題を１～２週間に１～３周して全て解けるようにします。
③復習は土日にすると決めたら、復習することを忘れないので、オススメです。
④３章：２章の参考書と問題集を３～10周し、全部習得したら３章に入り、週末に１～２章の復習をします。
そのまま、全章が終わるまで、復習しながら先に進めます。
(5)全体１周終了後、全体10周
①全体２～10周目：参考書＋問題集の全体１周目が終わったら全体２周目に入ります。進め方は上記復習法と同じです。
全体２周目が終わったら全体３周目に入り、最終的に全体を10周し、本書の内容を全部頭に入れます。
②不規則動詞の活用：本書と並行して、不規則動詞の活用を暗記します(本書に全ては載っていません)。
③参考書として使う：学校の英語教科書を読んだり学校のワークを解くとき、分からない内容を「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」で調べると、英文法が定着していきます。
【正しい勉強法を理解し実践するとすべての教科で結果が出ることが分かりました】
Uさん(中学３年生、東京都)
先生に昨年の12月から教えて頂いてから半年ですが、半年でかなり点数が上がって驚きました。２年の２学期のテスト後から教えて頂いていますが、半年間で135点も上がっています(以下、カッコ内は平均点)。
2年2学期期末：英65点(66点)、数51点(62点)、国62点(63点)、理66点(59点)、社67点(65点)、合計311点(315点)、141位／264人
2年3学期年末：英76点(65点)、数94点(81点)、国79点(61点)、理70点(57点)、社80点(61点)、合計399点(325点)、86位／266人
3年1学期中間：英98点(63点)、数88点(53点)、国88点(59点)、理92点(56点)、社80点(55点)、合計446点(286点)、25位／266人
数学は２年学年末と３年１学期中間で点数は下がっていますが、２年学年末は平均点が高く、平均点より＋13点、３年１学期中間は平均点より30点以上高いので、成績としては上がっています。
開始当初は、スカイプで勉強法を聞くだけで上がるのが半信半疑でしたが、正しい勉強法を理解し実践するとすべての教科で結果が出ることが分かりました。特に英語は勉強法だけでなく、文法や音読なども細かく確認して頂いたお陰で１番の得意教科になりました。
開始当初は音読しても１つのレッスンを100％理解するのに３週間掛かっていたため、これで間に合うのかという不安がありましたが、毎日先生のおっしゃっていたことを娘がこなした結果、暗記スピードが格段に上がり、今では１レッスンを１週間で90～100％理解できるようになりました。
また、先生の指導で「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」を10周し、現時点で３年間の文法が終わっているため、学校の授業での理解度もかなり上がっているようです。娘も成果を実感し、より頑張っています。
次は、国語に力を入れて頂けるとのことで、どのような変化があるのか楽しみです。今後もよろしくお願い致します。
４．その後は
「スーパーステップ 中学英文法 １－３年」と「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」を全て習得したら、公立高校合格レベルの英文法力に到達します。
よって、公立高校志望者は、その後、この２冊の復習をしながら、「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」とほぼ同レベルの、以下のような標準的英文法問題集で、理解と暗記の確認をしていけば良いでしょう。
「中学ニューコース問題集 中学英文法」(学研)
「くわしい問題集英文法 中学１～３年」(文英堂)
「これでわかる英文法中学１～３年」(文英堂)
「完全マスター中学英文法―中学１～３年」(くもん)
オススメは「中学ニューコース問題集 中学英文法」です。薄い(問題編120ページ、解答編32ページ)ですが、公立校入試に必要な英文法は全て入っており、「スーパーステップ 中学英文法 １－３年 問題集」にはなく、公立高校入試で頻出している自由英作文問題が多数載っています。
詳しくは【「中学ニューコース問題集 中学英文法」習得法】参照。
５．終わりに
中学英文法は内容が少なく簡単なので、３～６ヶ月前後で習得可能です。
あなたの健闘を祈ります。
創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい中学生のために【中学英文法を習得する３ヶ月集中オンラインセミナー】を開催しています。【中学生用：長期勉強法コース・短期セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。
