中学生が定期テストの漢文で9割とるのは十分可能です。テスト範囲の漢文を「訓読+現代語訳」できるようにし、語句と句法を暗記し、問題演習をすればOKです。
このページでは漢文で満点を目指す勉強法について書いていきます。
1.漢文満点戦略
漢文の定期テスト対策は、以下のように勉強していけば、高得点を狙えます。満点を取るつもりで、「できることを全て」やりましょう。
【漢文で高得点を取るためのテスト勉強法】
(1)漢文の訓読:【「点やマルなどの意味の区切りごとに、訓読し、書き下し文で確認し、間違いなら印を付け、スラスラ訓読できるまで3回前後訓読する」×半ページ×1日3周×7日】
訓読と現代語訳ができることは漢文の基礎なので、テスト範囲の漢文をスラスラ訓読できるようにします。
(2)現代語訳できるようにする:【点やマルなどの意味の区切りごとに、「書き下し文⇒現代語訳」×5回音読×半ページ×1日3周×7日】
(3)語句その他の暗記事項の暗記:【「語句⇒意味」×3回音読×語句全体×1日6周×7日】
意味が分からなかった語句・句法(文法)や文学史など、暗記すべき知識をルーズリーフにまとめ、暗記します。
(4)問題演習:学校のワーク・問題プリント、市販の準拠問題集を5回ほど解いて習得します。
(5)テストの分析
①前回の漢文のテストの分析:テストの前に、前回の漢文のテストを見返し、テストに出た内容・暗記すべきこと・自分が苦手だった内容をチェックします。
②テスト返却後の分析:テストが返ってきたら、英数と悪かった科目について、間違いの原因と対策を毎回書いていきます。漢文もします。
以下で、1つ1つの勉強法を詳しく書いていきます。
2.「訓読+現代語訳」暗記法
漢文は、「訓読できて訳せる」ようにする必要があります。そして最終的に、「スラスラ訓読でき、スラスラ訳せる」ようにします。
そのための勉強法は以下の通りです。
【漢文の「訓読+現代語訳」暗記法】
【「訓読暗記3周⇒現代語訳の暗記3周」×7日】
(1)訓読の習得
①訓読暗記法:【「点やマルなどの意味の区切りごとに訓読し、書き下し文で確認し、間違いなら印を付け、スラスラ訓読できるまで3回前後訓読する」×半ページ×1日3周×3日】
②4日目からテスト:【漢文を見て訓読するテスト⇒訓読できなかった箇所に印を付け、スラスラ訓読できるまで3回前後訓読する×印全部を1日3周×4日】
③一度に「訓読+現代語訳の暗記」する量は約半ページ:1ページだと長くて訓読や訳を覚えにくいから、半ページ(5~8行)を1セットにし、暗記していきます。半ページを「訓読+訳の暗記」して時間があれば次の半ページへどんどん進めます。
④訓読回数は徐々に減らす:「訓読3回」というのは目安で、「スラスラ訓読できるまで1~3回」です。3~4日続けると、「3回⇒2回⇒1回」でスラスラ訓読できるようになるので、回数を減らしていきます。
⑤以上を7日行う:同じ半ページを7日間行ったら誰でも普通スラスラ訓読できるようになります。そうしたら次の半ページに移行します。
(2)現代語訳の習得
①訓読暗記3周⇒現代語訳暗記3周:訓読の暗記を半ページし終わったらすぐに現代語訳の暗記に移ります。
②現代語訳の暗記:【点やマルなどの意味の区切りごとに「書き下し文⇒現代語訳」×5回音読×半ページ×1日3周×3日】
③4日目以降は毎日テストから始める:【漢文を見て訳すテスト⇒訳せなかった箇所に印を付け、「書き下し文⇒現代語訳」×5回音読×印全部を1日3周×4日】
④次へ:半ページの「訓読+現代語訳」を3周し、時間があれば、どんどん先へ進めます。
⑤以上を7日行う:同じ半ページを7日間行ったら誰でも普通スラスラ訳せるようになります。そうしたら次の半ページに移行します。
(3)テストまで復習
①復習:先へ先へ進んで復習しなかったら忘れるので、テストまで週2回復習します。
②訓読の復習:【テスト⇒訓読できなかった箇所に印⇒印部分を「3回訓読×3周」×週2回×テストまで】
既習部分を1回通して訓読し、書き下し文で確認し、間違いの箇所に印を付け、スラスラ訓読できるまで印部分を上記のように暗記します。
③現代語訳の復習:【漢文を見て訳すテスト⇒訳せなかった箇所に印を付け、「書き下し文⇒現代語訳」×5回音読×印全部を1日3周×週2回×テストまで】
毎回漢文を見て訳すテストをし、間違いの箇所に印を付け、印を付けた部分を上記のように暗記します。訳に詰まったら現代語訳をすぐ見て構いません。
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3.暗記事項の暗記
3.1.語句の暗記
意味が分からなかった語句に印を付け、ルーズリーフにまとめ、暗記します。まとめ方は、ルーズリーフの真ん中に縦線を引き、左に質問、右に答えを書きます。
【寡人|かじん。王侯の自称、謙称。】
暗記法は以下。ここでは30語を暗記するとします。30語で1日約10分です。
【「語句⇒意味」×3回音読×語句全体(30語)×1日6周×7日】
3.2.暗記事項の暗記
意味が分からなかった句法(文法)や文学史など、暗記すべき知識をルーズリーフにまとめ、暗記します。
4.問題演習
以上の暗記を終えたら、もしくはテスト10日前になったら、暗記と理解をチェックし深めるために、学校のワークや市販の準拠問題集を解いていきます。
問題集は、即答できるように5回前後繰り返します。「即答」できれば中期記憶に入り、テストまで数週間以上忘れません。また、即答できれば、テストでも当然速く解けるので、有利です。
市販の問題集には以下のようなものがあります。「中学教科書ワーク」はテストが各レッスン3回分ほど付いており、問題の分量も多いので、一番オススメです。
「中学教科書ワーク」(各教科書用がある、文理)
「中間・期末の攻略本」(各教科書用がある、文理)
「中間・期末テストズバリよくでる」(各教科書用がある、啓林館)
5.テストの分析
5.1.前回までの漢文テストの分析
前回までの漢文のテストを見返し、テストに出る内容・暗記すべきこと・自分が苦手だった内容をチェックすれば効率的に対策が立てられます。何が出るかはテストごとにそれほど違わないからです。
例えば、現代語訳が出るなら和訳をできるようにすれば点数は上がり、同様に、語彙・文学史・訓読の問題などが出ていれば、暗記すれば点数が上がる確率は高いでしょう。何を暗記すれば90点以上取れるかを確認し、ルーズリーフにまとめます。
また、学校のプリント、学校のワーク、「教科書ワーク」など、それをやったら8~9割以上取れるようになる教材がないかもチェックし、ルーズリーフにまとめます。
【2年1学期中間テスト・漢文|出た内容⇒現代語訳・訓読・文学史・内容理解……。対策⇒学校のプリント、ワーク、ノート、現代語訳・単語・文学史の暗記……が必要。】
5.2.テストの間違いの原因を特定し、対策を書く
創賢塾では、テスト後すぐに、英数と点数が悪かった科目について、「テストの間違いの原因探しと対策を考え、ルーズリーフにまとめる」という作業をしてもらいます。
ただやみくもに勉強するより、自分の弱点を把握し補う勉強をした方が、点数は上がりやすいからです。
例えば漢文で、「現代語訳ー5点、語彙ー5点、内容理解ー12点、句法(文法)-5点」の場合は、次回のテストでは、現代語訳・語彙・句法を暗記し、現代語訳を読んで内容もしっかり理解すれば、点数は上がるはずです。
これをすることの重要性は誰でも分かると思いますが、しかし、実際にやっている人はほとんどいません。面倒だからです(^.^; 。よって、これをやれば成績は上がります。
5.3.「テストの間違いの原因探しと対策」の具体的やり方
「テストの間違いの原因探しと対策」は、具体的には以下のようにします。
【テストの間違いの原因探しと対策】
(1)原因を書く:テストの問題用紙の間違えた問題に印を付け、テスト用紙の右端に、間違えた問題の原因をできるだけ詳しく書きます。
現代語訳、語彙の意味を忘れた、内容の理解不足、主語が分からなくなった、文法(句法)、文学史、設問が難しかった、などと書きます。
(2)原因のまとめと対策をルーズリーフに書く:以上の分析のまとめと、そこから分かる対策を以下のように書きます。
【2年1学期期末テスト・漢文|原因⇒現代語訳ー5点、語彙ー5点、内容理解ー12点、句法(文法)-5点。
対策⇒現代語訳・語彙・句法を暗記する。現代語訳を読んで内容もしっかり理解する。教科書ワークを2周しかしなかったので5周する。】
(3)毎回書く:以上を毎回のテスト・模試でやっていくと、ルーズリーフのまとめを見たら、自分に何が足りないか、どういう勉強をしたら成績が上がるかが、分かるようになります。
6.終わりに
漢文は、以上を授業と並行して進めれば、高得点が狙えますし、得意科目にできます。
あなたの健闘を祈ります。
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