【日本史の論述対策】シリーズでは、2次試験に日本史の論述問題がある国公立大志望の受験生を対象に、共通テスト、論述問題で合格点を取るための暗記戦略について書いています。
このページは、論述問題の自作解答集を作る方法と暗記法についてです。
論述問題がある難関私立大志望生にも、このページの内容は役立つでしょう。
1.模範解答か自作解答か
日本史の論述問題を解けるようにする最短の方法は「過去問や論述問題集の模範解答を暗記すること」ですが、模範解答を暗記するには2つの方法があります。
※論述問題を解けるようにする勉強法、「模範解答の暗記」については【日本史の論述対策(4)論述の書き方と習得法】参照。
(1)模範解答をそのまま暗記する:模範解答は質が保証されていますから、特に最初は模範解答を覚えるのが安心でしょう。
(2)自分の書いた解答を暗記する:他人の書いた文章はよそよそしくしっくり来ず、暗記しにくいので、自分で論述を書き、自己添削し、模範解答・解説・採点基準を見て書き直し、清書した解答を覚えるのも良い方法です。
ただし、自分の解答に自信がない人、記述力が低いと自覚している人は、無理せず、模範解答を暗記します。
2.日本史論述問題の自作解答集の作り方
過去問や論述問題集の自作解答は、復習しやすいように「自作解答集」としてまとめておきます。
ここではその自作解答集を作る方法を書いていきます。
【日本史論述問題の自作解答集の作り方と暗記法】
(1)自作解答集の作り方
①コピーを貼る:ルーズリーフの上部に問題をコピーして貼り付けるか、短ければ書き写します。その下に、自作解答を書き、その下(もしくは次のページ)に模範解答、採点基準、解説のコピーを貼り付けます。
②出典:ルーズリーフの最初に出典を書いておきます。「◎◎大学2020年大問3」など。
③ルーズリーフ:使うノートは、後から追加・順番入れ替えしやすいのでルーズリーフが良いです。
④書き方:1ページで済む場合は見開き右側(1枚の最初のページ)に、2ページ以上になる場合は、見やすいように見開き左ページから始めるのがオススメです。
(2)自作解答集の暗記法
①自作解答の暗記法:【1日10回音読×10日】。
例えば400字の論述なら1分で1回読めます。「1日400字1つ×10回」=10分。1日に30分使える場合は、400字の模範解答を10日で3つ、100字の場合は10日で12個暗記できます。
②設問・解説を読む:自作解答を音読する前に、貼り付けた、設問・歴史に関する文章(リード文)・史料・資料・解説等を1~3回黙読して、出題意図・解説を理解します。
どういう問題(出題意図)への解答かを意識しなければ意味がないからです。
③復習:一度暗記しても、復習しなければ数週間で忘れてしまいますから、必ず復習して入試まで記憶を維持します。
復習は、毎週、既習の自作解答全てを【テスト(設問を読んで自作解答を言ってみる)⇒スラスラ言えたらok、言えなかったら「10回音読」×3日】のようにします。
(3)過去問は同じ問題を3回解く
①論述力養成:東大日本史論述のような、知識より、設問の理解・歴史の流れの理解が重要な論述問題では特にそうですが、過去問や過去問に似た論述問題を、3回以上解くことは重要です。
設問を理解し、知識を整理して構想メモを書き、分かりやすく論理的な日本語で論述を書く、そして自己添削し、書き直す、というプロセスを通して、論述力は上がっていくからです。
模範解答を暗記して知識があっても、論述をスムーズに書けるとは全然限りません。何度も書いて論述力を上げていきます。
②3回解く:1回目に論述を書き、模範解答を暗記した後、同じ問題を、1週間後、2週間後など、3回前後解きます。
3.終わりに
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
皆さんが日本史を得意科目にするのに、この記事が参考になれば幸いです。
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