「英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」習得法

このページでは、主に英検準1級レベルのリーディング能力を鍛える目的で英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」を音読教材として用い、結果的に語彙力とリスニング能力も上げていく勉強法を書いていきます。

英検準1級レベルの英文を圧倒的に速く読みたい方、「リーディング能力+リスニング能力+語彙力」を同時に引き上げたい方、英語脳を創りたい方は、ぜひ、実践してみて下さい。

1.習得目標

1.1.目標

(1)リーディング

 ①和訳:英文をスラスラ和訳できるようにします。
 ②音読:英語音声以上の速さで※90%の理解度で音読できるようにします。

 ※90%の理解度:英語としてはほぼ完全に理解できる状態。日本語訳を読んだときの理解度を100%とします。

(2)リスニング

 ①音声知覚:英語音声中の英単語・音声変化を全て聴き取れるようにします。
 ②意味理解:聴いて意味がしっかり分かるようにします。

(3)英単語熟語

 ①リスト:英単語熟語リストにある見出し語の複数の意味を全部即答できるように暗記します。

 ②英文中の英単語熟語:(リストにはないが)英文中にある見知った(覚えるべきと判断した)英単語熟語も、即答できるように暗記します。

 専門用語や(英検準1級の)他の英文でほとんど使わなそうな英単語熟語は、英文を和訳・音読したときに意味を即答できるようにします。

 ③派生語等:英単語熟語リストの見出し語の意味を全部暗記したら、派生語・同義語・反義語等も、できるだけ暗記します。どうせどこかで暗記する必要があります。

(4)最終目標:英語脳を育成する

 ①リーディングの英語脳:英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」収録の全英文の70~80%以上を、日本語に訳さず、90%の理解度で、読んで英語のまま理解できるようにします。

 ②リスニングの英語脳:全英文の70~80%以上を、90%の理解度で、聴いて英語のまま理解できるようにします。

1.2.読む順番

最初の英文から読んでいっても良いですし、自分の苦手な分野から、あるいは面白そうな文章から読んでいっても良いでしょう。

2.習得法

英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」習得法】

(1)初見の英文を読む訓練

 最初から英単語熟語の意味や日本語訳を見ても良いですが、できれば、初見の英文を読む能力を上げるため、英検本番のように、(意味が分からない英単語熟語や文法があっても)自力で全体の意味を把握したり、英単語熟語の意味を推測するのがオススメです。

 ①2回通して読む:英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」の新規英文を読み始めるとき、英検本番や入試の時のように、辞書を引かず、大意を把握しながら通して読みます。できれば2回読みます。

 そのとき、英検本番同様、キーワードとキーセンテンス(重要部分)に印を付けながら読みます。

 ②英単語熟語の推測:意味が分からない英単語熟語には印を付け、文脈から10秒前後推測します。

 英検やTOEICなどの英語の試験では必ず意味の知らない英単語熟語は出ますから、「英単語熟語推測力」は超重要です。「英単語熟語推測力」は、推測し続けることで上達します。

 ③文法的理解:文法的に分からない個所にも印を付け、SVOCMを振って理解に努めます。

 ④3回目:1文ずつ和訳し、日本語訳・英単語熟語リストを見、必要に応じて辞書や「総合英語」(高校英文法参考書)で調べて理解に努め、意味を間違えていた箇所に印を付けます。

 意味が分からなかった英単語熟語のうち、リストに載っていない、覚えるべきと判断した英単語熟語は、暗記しやすいようにリストの上や下の空いたところに意味と共に書き込みます(もしくは自作英単語帳に書きます)。

(2)英文の習得

 ①和訳:全体をスラスラ和訳できるまで、「1日1文ずつ3回×7日」のように和訳します。

 スラスラ和訳できるようになった英文の和訳は「3回⇒2回⇒1回」と減らしていきます。

 ②100回音読:和訳と平行して、※90%の理解度で、英語音声以上の速さで読めるまで、「1日5回音読×10~20日」「1日10回音読×5~10日」のように50~100回以上、情景をイメージしながら音読します。和訳音読法は【英語音読法】参照。

 ※90%の理解度:英語としてはほぼ完全に理解できる状態。日本語訳を読んだときの理解度を100%とします。

 ③英語のまま理解できるまで音読する:英文を50~100回以上音読することで、英語のまま理解できる部分が増えます。

 できるだけ、英文の70~80%以上を、90%の理解度で、英語音声以上の速さで、英語のまま読めるまで音読を続けます。回数的には、音読に慣れていない方は、最初は100~200回以上必要になるかもしれませんが、徐々に100回以内でできるようになります。

 ④リーディングの英語脳を創る:英語のまま読めるようになった英文を、10英文、40英文、80英文(英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」は約80英文)と増やしていくと、初見の英文も、英語のまま理解できる部分が増え、英語脳ができていき、速く読めるようになります。

 それは、英語のまま理解できるようにした英文と初見の英文とは、同じ英文ではありませんが、英単語熟語や英文法が重なり、重なった部分については英語のまま理解できる可能性が高いからです。英語脳については【音読の効果】参照。

 ⑤スラッシュ訳:「和訳+音読」時に※スラッシュ訳、スラッシュ・リーディングをしっかり練習すれば、英語を、読んだ順番に前から前から理解できるようになるので、英文を速読できるようになります。

 ※スラッシュ訳(サイト・トランスレーション):3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳す方法。

(3)英単語熟語暗記

 ①英単語熟語単体で暗記:英文の和訳・音読とは別に、英単語熟語単体でも暗記した方が良いです。なぜなら、音読中に英単語熟語の意味を暗記しても、回数が少ないので記憶が浅く、忘れやすいですし、意味も英文中の1つしか暗記できないからです。

 ②音読とは別に暗記するべき英単語熟語:リストにある英単語熟語や、(リストにはないが)見知っている(覚えるべきと判断した)英単語熟語。

 ③暗記法:創賢塾では、大量の英単語熟語を※長期記憶に入れる暗記法(クイック・レスポンス法)を教えていますが、個々の条件により暗記法が異なるため、申し訳ありませんが、公開していません。

 ※長期記憶:数ヶ月~数年以上もつ記憶。

 クイック・レスポンス法を習得されたい方には、以下の短期セミナー等でお教えしています。体験談は【2000英単語を3ヶ月(90時間)で記憶する方法】参照。

英単語帳1冊を全部暗記する3ヶ月集中オンラインセミナー

1000英単語を暗記する1ヶ月集中オンラインセミナー

(4)リスニング1:リスニングを重視する場合

 ①聴き取れない箇所の把握:「初見の英文を読む訓練」の前に、英文を見ないで、英語音声を数回聴き、どのくらい聴き取れるかをチェックします。

 次に、音声を聴きながら英文を見て、音声や意味が聴き取れなかった箇所に印を付けます。

 ②音声を聴き取れるようにする:音声が聴き取れなかった箇所を5~10回前後聴いて、音声を聴けるようにします。

 ③意味を聴き取れるようにする:意味が分からなかった箇所は、音読すれば意味が分かって聴けるようになりますから、100回音読と並行して、毎日10~20分前後リスニングします。

 ④シャドーイング:リスニングと並行して※シャドーイングも毎日10~20分前後行うと、リスニング能力とスピーキング能力を同時に鍛えることができます。

 ※シャドーイング:「テキストを見ながら(慣れたら見ずに)、英語音声を聴き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する」トレーニング法。

(5)リスニング2:通常の場合

 ①最初:正しい発音で音読するために、音読の前後に数回聴いて音声のチェックをします。

 ②リスニング+シャドーイング:音読と並行して、リスニング+シャドーイングを、毎日各10~20分など行います。

  音声や意味が聴き取れない箇所は、リピートして聴き取れるようにします。

 ③スラッシュ訳:英検準1級 文で覚える単熟語(文単)」の英文を和訳するときにスラッシュ訳を行い、音読するときにスラッシュ・リーディングをしていれば、リスニングするときに、自然に前から前から理解でき、リスニングが飛躍的に上達します。

3.英語脳が可能になる原理

英文が簡単であればあるほど、音読回数が50回⇒100回⇒150回と多くなるほど、読んで英語のまま理解できる部分が増えます。

なぜ、回数が増えると英語のまま理解できる部分が増えるのかというと、以下の引用にもある通り、最初は日本語を介して理解していた英文を、回数が増えていくと、日本語を介さないでも理解できるようになるからです。

【「英語→日本語→イメージ(=理解)」⇒「英語→イメージ(=理解)」】

「100回以上の音読で『英語⇒日本語⇒イメージ』が『英語⇒イメージ』になり、英語のまま理解できるようになる」

「英語の話しかた」(同時通訳の神様・國弘正雄著、たちばな出版、78ページ)

the moon という文字を目にしたら、「月」という漢字ではなく、実際のお月様の姿を思い浮かべるのが、意味を理解するということです。……

音読を繰り返すことによって、英語の語順に従って(※引用者註:スラッシュ・リーディングで)、心の中に絵が描けるようになってきます。また、是非ともそうならなければなりません。……

英語を理解するときは、<英語⇒イメージ>です最初は<英語⇒日本語⇒イメージ>でもしかたないでしょうが、だんだんと中間の日本語を外していく努力をしてください。只管朗読(※引用者註:ただひたすら※100回以上音読すること)でそれが可能です。……

4.終わりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

あなたの健闘を祈ります。

創賢塾の英単語暗記法(クイック・レスポンス法)を習得されたい方のために、自宅で受講できる英単語帳1冊を全部暗記する3ヶ月集中オンラインセミナー】【1000英単語を暗記する1ヶ月集中オンラインセミナー】【長期勉強法コース】を開講しています。関心ある方はご参照ください。

 

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