模試や入試の漢文で高得点をあげるには、初見の漢文の問題を解ける必要があります。
このページでは、ゼロから、模試・過去問・入試の初見の漢文の問題を解けるようにするまでの勉強の全貌を書いていきます。
1.初見の漢文問題を解ける勉強法
漢文の入試問題や模試の問題のような初見の漢文(長文)の問題を解けるようにするには、以下の6つの勉強が必要です。
【初見の漢文の問題を解けるようにする勉強法】
(1)句法暗記
①句法とは:漢文の文法・構文・熟語のことです。
②句法暗記:漢文の土台は句法の暗記です。句法は、句法や句法例文を「スラスラ訓読でき、訳せる」ようにすれば習得できます。
③句法問題集:以下のような句法問題集がオススメです。
「漢文ヤマのヤマ 共通テスト対応版」(学研)
「文脈で学ぶ 漢文句形とキーワード」(Z会)
「ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習」(河合塾)
④暗記法:【句法暗記法】に書いています。
(2)必須知識の暗記
①必須知識:初見の漢文を読めるようにするには、漢文特有の語句の読みや意味、漢詩の規則等の必須知識を暗記する必要があります。
②句法問題集:必須知識はたいてい、上記のような句法問題集に載っていますから、句法問題集で暗記します。
③暗記法:【「漢文ヤマのヤマ」習得法】、【「漢文句形とキーワード」習得法】に書いています。
(3)「訓読+訳の暗記」
①メインの勉強:句法と必須知識を暗記した後のメインの勉強は、入試まで「訓読+訳の暗記」です。
「スラスラ訓読でき、訳せる」漢文の量が多くなればなるほど、初見の漢文でも「訓読でき、訳せる」部分の割合が増え、結果として(過去問・入試・模試のような)初見の漢文の問題が解けるようになるからです。
②目標数:週1ページを「訓読でき、訳せる」ようにし、最初の目標は30ページ以上で、最終的には100ページ以上の漢文(長文)を「スラスラ訓読でき、訳せる」ようにすることを目標にします。
そうすれば、初見の漢文の理解度もどんどん上がります。
③教材:以下のような教材を、易しいものから順に使うのが良いでしょう。
「学校の定期テストに出る漢文(教科書と教科書ガイド)」
「理解しやすい漢文」(文英堂)
「三羽邦美の漢文教室」(故事成語30編掲載:旺文社)
④習得法:【勉強法(3)漢文長文習得法】に書いています。
(4)得点が上がる「読み方・解き方」の習得
①「読み方・解き方本」:漢文には「問題を解くのに必須の知識や、効率的な読み方・解き方」があり、それを漢文の入試問題をたくさん解いている漢文の専門家(予備校講師等)が書いた「読み方・解き方本」で習得すれば、本文の意味が分かりやすくなり、問題が格段に解けるようになります。
②開始時期:ある程度漢文に慣れていないと「読み方・解き方本」の効果が薄いので、30ページ以上の漢文の「訓読+訳の暗記」をした後に「読み方・解き方本」に入るのがオススメです。
③オススメ本:「読み方・解き方本」には以下のようなものがあります。最もオススメなのは「共通テスト漢文 満点のコツ」です。
「共通テスト漢文 満点のコツ」(教学社)
「最短10時間で9割とれる 共通テスト漢文のスゴ技」(角川)
「岡本梨奈の 1冊読むだけで漢文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」(角川)
「大学入学共通テスト 飯塚敏夫 漢文講義の実況中継」(語学春秋社)
「漢文早覚え速答法 共通テスト対応版」(学研)
④習得法:【「共通テスト漢文 満点のコツ」習得法】、【「最短10時間で9割とれる 共通テスト漢文のスゴ技」習得法】、【「岡本梨奈の 1冊読むだけで漢文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」習得法】に書いています。
(5)白文を読めるようにする
①白文とは:返り点や送り仮名が振られていない漢字だけの文(古代中国語)のことです。共通テストや難関大入試では白文の訓読問題がよく出ますから、対策が必要です。
②白文問題対策問題集:問題集や過去問の白文問題をたくさん解いていく前に、白文問題の解き方や解説が詳しい、以下のような問題集を習得しておくと、白文問題が解きやすくなります。というのは、普通の問題集や過去問は解説がショボく、解き方が明確ではないからです。
「最短10時間で9割とれる 共通テスト漢文のスゴ技」(角川)
「岡本梨奈の1冊読むだけで漢文の読み方&解き方が面白いほど身につく本」(角川)
オススメは「最短10時間で9割とれる 共通テスト漢文のスゴ技」です。大量の白文問題が解き方別に載っています。この問題集の習得法は【「共通テスト漢文のスゴ技」習得法】に書いています。
③習得法:【勉強法(4)白文攻略法】に書いています。
(6)漢文問題集
普通の受験生は漢文にそれほど多くの時間を費やせるわけではなく、以上の問題集を習得するだけでも多大な時間がかかり、また、以上の問題集を習得するだけで入試レベルには到達しますので、他の漢文問題集を勉強する必要はほとんどありません。
ただ、入試に記述問題が出る難関国公立大学志望者は、以下の記述問題を解くことは大いに役立ちます。
「得点奪取漢文―記述対策」(河合塾)
「難関大突破 新漢文問題集」(駿台)
「漢文道場」(Z会)
「漢文 入試精選問題集」(河合塾)
(7)過去問
①過去問:以上の勉強を終えたら、過去問、共通テスト用問題集に入ります。
「共通テスト 赤本」(教学社)
「共通テスト実戦模試(5)国語」(Z会)
「共通テスト総合問題集 国語」(河合塾)
「共通テスト実戦問題集 国語」(駿台)
「共通テスト 古文・漢文 実戦対策問題集」(旺文社)
「志望校過去問」
②習得法:過去問も、解いた後、「訓読+訳の暗記」をして実力を上げていきます。詳しくは【受験(3)過去問の解き方と習得法】に書いています。
2.終わりに
以上のような勉強を順番にしていけば、初見の漢文の問題が格段に解きやすくなります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
この文章があなたのお役に立てれば幸いです。
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