このページでは、高校生の現代文(国語)の成績が上がらない理由と現代文の成績を上げる方法を解説していきます。
1.現代文の成績がなかなか上がらない本当の理由
現代文は成績が最も上がりにくい科目と言われていますが、それは確かに事実です。多くの生徒が現代文の問題を沢山解き、塾に行きますが、なかなか成績は上がりません。
では、現代文の成績はなぜ上がりにくいのでしょうか。
その理由は主に3つあります。
1.1.現代文の成績を上げる方法を誰も知らないから
あなたは現代文の成績を上げる方法を知っていますか。
おそらく知らないでしょう。そして、あなたの学校や塾の現代文の先生も、残念ながら知らないでしょう。
例えば、論理的思考力が現代文には大事なことは誰でも知っています。しかし、「論理的思考力を身に付けなさい」と言う先生はいても、「どうやったら論理的思考力を身に付けられるか」を教えてくれて、実際に身に付くまで責任を持って指導してくれる先生はいません。それは先生も論理的に考えられるようになる方法を知らないからです。
1.2.国語力は10の能力の総合力だから
国語力とは、実は以下のような10の下位能力の総合力です。
①語彙力
②文法力
③論理的読解力
④論理的記述力
⑤要約力
⑥得点力(受験テクニック)
⑦共感力
⑧人間力・本質を見極める思考力
⑨読書体力
⑩背景知識
国語力を上げるには、これらのどの能力が不足しているかを見つけ、それを補う必要がありますが、そこまで詳しくあなたの国語をサポートしてくれる先生はいませんし、自分でも親も、分かりません。よって、国語力はなかなか上がらないのです。
このことについては【現代文の成績を飛躍させる10の能力とその勉強法】で詳しく説明しています。
1.3.現代文問題集の取り組み方が間違っているから
(1)現代文の間違った勉強法
普通の生徒の現代文問題集の進め方は、「問題を解いて、解答解説を読んで、納得したら次へ。答えを覚えてしまうので復習はしない」というものでしょう。しかしこれでは現代文の成績はなかなか上がりません。なぜなら、「問題を解くときの考え方が進歩しない」からです。
(2)成績の上がる現代文の勉強法は、数学の勉強法と同じ
成績の上がる数学問題集の進め方は、「問題を解き、解けなかったら、解答解説を読み、理解し、その解き方を記憶する。すぐに再度解き、最終的に自力で解けるまで何回でも解き直す」というものです。これは問題集の解き方を記憶して、自力でその「解き方」を再現できるようにトレーニングしているのです。これをインストールと言います。
数学問題集全体をマスターするためには更に、「インストールをしつつ、問題集1冊を5~10回復習して『問題を見たら解き方がスラスラ分かる状態』にする」。これで受験問題集を2~3冊マスターすれば、数学の偏差値は急上昇するでしょう。
実は国語でもこのやり方をすべきなのです。
すなわち、「間違えた問題について、問題集の解説に書いてある『論理的な問題の解き方』を理解し、その解き方のポイントを記憶し、すぐに再度解く。その論理的な解き方を最終的に自力で再現できるまで解き直す」。
問題集の解説に書かれた論理的な解き方の通り解けるようにするためには、更に、「インストールをしつつ、問題集1冊を5回前後復習して『問題を見たら解き方や解答の根拠がスラスラ言える状態』にする」。この方法で受験問題集を3~5冊(30~50問)マスターすれば、初見の問題でも論理的に解いて正解できるようになり、国語の偏差値は急上昇するでしょう。これが国語におけるインストールです。
インストールについては【現代文におけるインストール】で詳しく説明しています。
2.論理力のある講師に習っても、現代文の成績が上がらない理由
塾・予備校や映像授業などで、論理力(論理的思考をベースに論理的に読み書くことのできる能力)があり、論理的に現代文の問題を解く方法を教える優秀な講師は確かにいるでしょう。しかし、そういう講師の授業を受けたとしても、残念ながら、あなたの現代文の成績は、なかなか上がらないでしょう。
なぜなら、その授業を受けたとしても、その講師と同じように論理的に本文を読み、論理的に解くことができるようにはならないからです。論理的に解けるようになるには、その講師の解き方を記憶して、あなたの「考え方」そのものを「論理的な考え方」に変えていく必要がありますが、それは授業を受けてもなかなか変わりません。
そうではありませんか。
「問題を解くときの考え方」を論理的に変えるには、講師の「解くプロセス」のポイントをノートに書き、それを記憶し、自分でもそのノート(講師の思考プロセス)の通りに解けるように何度も解き直す必要があります。すなわち、インストールする必要があります。
しかし、講師は、自分が解くプロセス全てを板書してくれるわけではなく、そのほとんどを口頭で説明します。また、ノートのやり方を記憶してやり直す生徒はいません。よって、「問題を解くときの考え方」は変わっていかず、現代文の成績も変わらないのです。
3.ではどうすれば国語の成績を上げられるのか
ではどうすればあなたの国語の成績を上げることができるのか。
それは、上で述べたインストールという手法を使い、以下のような、論理的な解き方が書かれた良質の問題集をマスターしていけば良いのです。
「出口の好きになる現代文」シリーズ(水王舎)
「現代文読解力の開発講座」(駿台)
「現代文と格闘する」(河合塾)
4.終わりに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
この文章があなたのお役に立てれば幸いです。
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Fさん(高校1年生、千葉県)
期末テストの結果が返ってきました。
先生に教えていただいた通りに勉強した科目に関しては、90点以上またはトップ3に入ることが出来ました。
点数は、コミュニケーション英語97点(同75点)、論理表現91点(同76点:学年2位)、数学A97点(同65点:学年1位)、現代文84点(平均69点:学年2位)、古文92点(同78点)、世界史91点(同86点)、日本史97点(同87点:学年3位)でした。
しかし、少しサボった科目-数学1:86点(平均72点)、生物基礎83点(平均77点)、化学基礎87点(平均72点)-に関しては満足いかない点数でした。総合では学年4位でした。
反省点がたくさんあるので、夏休みも、教えていただいた、英語の瞬間英作文、音読法、数学の口頭再現法、古文単語の暗記法、訳の暗記、品詞分解などをしっかり続けていきます。
英単語の暗記(クイック・レスポンス法)は、出来るだけ毎日2時間やっているのですが、とても効果があり、実際に実践できた日はその日の英単語はほとんど覚えることが出来ています。これからも続けていきたいです。