このページでは、公立高校や中堅~難関私立高校志望の中学3年生が、塾に頼らず、できるだけ自力で、英語の先取りをし、受験で英語を得点源にできるような勉強法・勉強計画を書いていきます。
受験がない中高一貫校の3年生が先取りしたい場合も、勉強法は基本的に同じです。
中学1年生の方は【受験勉強法(2)1年生からの先取り勉強法】、2年生の方は【受験勉強法(3)2年生からの先取り勉強法】をご覧下さい。
【英語受験勉強法】
1.先取りを始める時期
公立中学校では3年11~12月になっても英語教科書が終わらず、未習の英文法が残りますから、先取りは必須です。
英語の先取りは、3年6~8月から始めたのでは遅すぎます。先取りを終えるのが9~12月になってしまい、過去問になかなか入れないし、3年6~8月以降は理社にも多大な時間が取られるからです。
遅くとも、3年夏休み中に先取りが終わるように、3年になる春休みかそれ以前から、先取りを始めたいものです。
例えば、中学3年になる春休みから、以下に書いた方法で先取りを始めれば、3年の夏休みまでに3年英語教科書の先取りを終えることが可能です。そうすれば、過去問や受験問題集に夏休みから取りかかれます。
よって、受験勉強をしようと思い立ったその日から、英語の先取りを始めましょう。
2.先取りで使う教材
(1)英文法2冊:「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」(くもん)などの薄い先取り用英文法参考書と、「スーパーステップ 中学英文法 1-3年 問題集」(くもん)などの標準的入試用英文法問題集。
(2)2000ワード前後収録の高校入試用英単語集1冊:オススメは「システム英単語 中学版」(駿台)か「中学版 速読英単語」(Z会)。
(3)中3年英語教科書。
詳しくは【受験勉強法(1)英語の先取り】に書いています。
3.中3からの先取り勉強法
中3からの先取り勉強法
【「先取り用英文法参考書+英単語集+3年英語教科書」⇒「標準的入試用英文法問題集」】
(1)英文法の先取り
①英文法が最優先:「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」(くもん)のような薄い英文法参考書で中学英文法を習得すれば、英語教科書をほぼ自力で先取り可能になるので、英文法が最優先です。
②習得法:【「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」習得法】に書いています。
③「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」の「習得」とは:冊子を5周してきちんと理解し、問題をスラスラ解けるようにし、140例文をスラスラ和訳・英作文・解説できるようにし、不規則動詞の活用・人称代名詞などの全ての暗記事項を暗記します。
そしてその後、2ヶ月以上(合計10周以上)復習し、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れます。
入試で使える記憶にするには、必要な全知識を長期記憶に入れる必要があり、そのためには、いったん理解・暗記・習得した教材を、2ヶ月以上復習することが必要です。
④習得までにかかる時間の目安:英語偏差値55~60前後の中学3年生が、3年になる春休みから始めた場合、約30時間(毎日30分×2ヶ月)です。
(2)英語教科書の先取り
①先取りの開始時期:英文法の先取りと平行して、3年英語教科書の先取りをしていきます。英単語熟語は教科書ガイドや辞書を参照すれば良いですから、英文法さえ分かれば英語教科書の先取りはできます。
②週1レッスン進める:英語教科書を1週間で1レッスン習得することを目標にします。
③英語教科書は「習得する」:習得するとは、50回以上「和訳+音読」して、「全英単語熟語の意味が分かり、全英文を文法的に理解でき、スラスラ和訳でき、スラスラ音読でき、音声を聞いてスラスラ理解できるようにする」という意味です。
英語教科書の習得法については【中学生の定期テスト満点戦略(3-1)英語】に詳しく書いています。
④終了時期の目安:3年になる春休みから先取りを始めた場合、3年英語教科書は3年の夏休み中に終わらせることが可能です。
(3)英単語集を1冊暗記する
①英文法参考書と同時に始める:「システム英単語 中学版」(駿台)や「中学版 速読英単語」(Z会)のような、約2000ワード収録の高校入試用英単語集を1冊、できるだけ早い時期から暗記していきます。
英文法の先取りと同時に始めるのが望ましいです。
②クイック・レスポンス法で暗記する:英単語集は、【勉強法(4-3)英単語羅列式英単語帳の暗記法】に書いてあるクイック・レスポンス法で暗記するのがオススメです。
③暗記にかかる時間の目安:クイック・レスポンス法だと、「毎日30分×7日」で100ワード暗記、2000ワード暗記するのに「20週間×週3.5時間=約70時間」、復習を入れて約100時間(毎日30分×約7ヶ月)で暗記できます。
中3なら、既に暗記している英単語熟語がかなり存在するはずで、例えば、半分既に知っている場合、50時間前後(毎日30分×約3ヶ月)で暗記できます。
④完全暗記できる時期:3年になる春休みから暗記を始めた場合、早ければ5月末までに、遅くても夏休み中に暗記することが可能です。
(4)標準的入試用英文法問題集を習得する
①受験レベルの英文法力完成:先取り用英文法参考書を5周して習得した後は(その復習を続けながら)、「中学ニューコース問題集 中学英文法」(学研)のような入試用英文法問題集を1冊習得します。
これで公立高校入試に必要な英文法力をほぼ全て身に付けられます。
②習得法:「中学ニューコース問題集 中学英文法」の習得法についてはこちらに書いています。
③習得し、長期記憶に入れる:全体を5周して全問題を理解して即答できるようにし、全文法事項を暗記します。
その後、2ヶ月以上(合計10周以上)復習し、長期記憶に入れます。
④習得までにかかる時間の目安:英語偏差値55~60前後の中学3年生で、約60時間(毎日30分×約4ヶ月)です。
【英語を理解する、覚えるとはどういうことかを教わりました】
Hさん(中学3年生、宮崎県)
創賢塾で全教科の勉強法を教えて頂き、どの教科においても理解し、繰り返し何回も復習することが大切であることを学びました。……
英語も同じで、音読、瞬間英作文などを何回も続けることで重要表現が自然に頭に入り、テストの英作文や読解問題に活用できるようになり、模試の偏差値も45~50から60を超えるまでに上がりました。
また、色々なことを深掘りして解説していただいたことで、曖昧なところがなくなり非常に勉強になりました。理解する、覚えるとはどういうことなのか、本当の意味を先生から教わりました。
高校でも教わったことをいかし、勉強に取り組みたいと思います。ありがとうございました。
4.最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
この文章があなたの勉強の役に立てば幸いです。幸運を祈ります。
創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい中学生のために【5教科の受験勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】を開催しています。【中学生用:長期勉強法コース・短期セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。
【3年英語教科書の先取りが2ヶ月で終わりました】
Fさん(中学3年生、石川県)
今月(中学3年生の4月)は3年の英語の教科書の本文・基本文の先取りがすべて終わりました(音読は50回以上、和訳は30回以上、基本文の暗記、英単語の暗記)。先生に先取りをするように言われて、1年分の内容を約2ヶ月で終了しました。これは英語が得意ではない自分にとって、驚くべきスピードです。
毎日2年と3年の英語の教科書を30分以上音読していたら、これまで英語は1番苦手(模試で偏差値50~53くらい)だったのに、「学校のワーク」の問題が今までよりもスムーズに解くことができるようになり、志望校(偏差値70以上の金沢大学附属高校)の過去試験問題英語長文が読めるようになりました(1年分は80%の正解率、1年分は50%)。
面倒だったけれど、英語の教科書を毎日音読することはとても大切なことだと気づきました。また、3年英語教科書の先取りを終わらせれば、入試レベルの英語力になると先生から言われていましたが、確かに過去問をかなり解くことができるようになっていて、驚いています。
これからも毎日の音読を続けて、英語だけでなくその他の苦手な科目も得意な目にできるよう、頑張っていきたいです。
課題が多くて全部はできないですが、自分のレベルに応じて丁寧に分かりやすく指導してくださる先生を信頼して、今後も全力で取り組んでいきます。