「ハイパー英語教室 中学英文法」習得法

創賢塾では、英語は1年次から先取りすることを推奨しています。なぜなら、英語は先取りが容易で、先取りして英語力を高めれば高めるほど、高校入試や大学入試に有利だからです。

そして、英語の先取りの出発点は英文法の先取りです。このページでは、英文法の先取りに最適な「ハイパー英語教室 中学英文法」(安河内哲也著、桐原書店)の習得法について書いていきます。

※2022年現在、本書は、英文法内容が大幅に増えた、2021年からの新課程に対応していませんので、推奨していません。

1.「ハイパー英語教室 中学英文法」の特長

(1)解説が簡潔で分かりやすい。

(2)すぐに習得することができる:全体が175ページと薄いので、中学英文法全体を短期間(30~40時間前後)で終わらせることができます。

(3)英文法例文を覚えやすい:中学英文法を網羅した例文集(140例文)が、暗記しやすい形態(左に日本語訳|右に英文)で載せられており、英文法の理解の確認・和訳の確認・英作文対策もしやすくなっています。

(4)発音・リスニング能力アップ:「例文CD」が付いているので、発音・リスニングの勉強にもなります。

2.「ハイパー英語教室 中学英文法」習得法

2.1.習得の目標

(1)知識の暗記:英文法の知識、人称代名詞などの細かい知識を全部暗記します。

(2)140英文法例文の習得:巻末の140例文(≒解説中の英文)を「スラスラ和訳+英作文+文法的に解説できる」ようにします。

(3)不規則動詞の活用の暗記:巻末の不規則動詞の活用を全部暗記します。

2.2.全体を分割して習得する

やる気や記憶力、英語の習得度合い、学年などに応じて、全体を3分の1,2分の1などにパート分けし、習得していくのがオススメです。

(1)3分の1ずつ習得する:通常の小学生~中1で英語を初めて習う生徒は、中1で習う英文法(約3分の1のユニット12前後まで)をまず習得するのがオススメです。

(2)半分ずつ習得する:2年生、もしくは、やる気のある1年生は、約半分のユニット19~22前後を1セットにして習得していく方法もあります。

(3)全体を一気に習得する:非常にやる気がある英語が得意な1年生、もしくは2~3年生にオススメです。

2.3.「ハイパー英語教室 中学英文法」の習得法

ここでは、英語偏差値58の中学2年生が、夏休みから先取りをすると想定して、全体を2つに分け、ユニット22まで(中2で習う範囲)を1セットにして進める方法をご紹介します。

ハイパー英語教室 中学英文法」習得法

(1)ユニット1~22をサッと1周する

 ①解説を読み、知らない知識にマーカーを引く:2周目以降はマーカーを中心に読みます。時間短縮のため。

 ②解説中の英文は瞬間英作文で暗記:【英文を2回口頭和訳⇒英文を5~7回音読⇒暗唱⇒瞬間英作文(日本語を見て英語に訳す)⇒言えたら次へ、言えなかったら「音読⇒暗唱⇒瞬間英作文」⇒言えたら次へ】

 ③細かい知識はいったん暗記する:人称代名詞の表や、ポイントに書いてある知識は、1周するごとにいったん暗記します。

 ④問題を解く:間違えた問題の英文は瞬間英作文で暗記します。復習のたびに、初回間違えた問題を解き、英文を暗記します。

 ⑤さっと1周する:1周目は、挫折を避けるため、軽く流してどんどん進めます。つまり、分からない部分を5~10分も考えたり調べたり、細かい知識を1ページ10分も暗記したりはしません。どうせ10周以上するので、そのうち分かる、そのうち暗記すると考えて、どんどん進めます。

 ⑥目安は1周目3時間:1ユニット4ページしかないので、1ユニット5~10分、1日2~5ユニットなど、どんどん進めます。目安は、中2なら、ユニット22まで1周3時間(毎日30分×7日)です。

(2)2周目

 ①知らない知識をルーズリーフにまとめながら進める:英単語熟語・表現は自作英単語帳に、文法的知識はルーズリーフに以下のように一問一答式でまとめます。

【to不定詞の3つの用法と訳し方|名詞(~すること)、形容詞(するための、するべき)、副詞的用法(するために)】

【現在完了の3つの意味と訳し方|経験(~したことがある)、継続(している、してきている)、完了(し終わった、したところだ)】

 ②まとめを暗記する:全て即答できるまで10周ほど暗記します。暗記してから3周目に入ります。

 ③2周目の目安時間は、まとめと暗記で5時間です。

(3)全体を5周したら、後半に入る

 ①5周する:2周目とまとめの暗記を終えたらすぐ3周目に入り、まとめの復習をしながら、5周します。5周したらかなり暗記できているはずです。「1~22ユニット×5周」にかかる時間の目安は約12時間(英語偏差値58の中学2年生の場合)です。

 ②後半に入る:ユニット22までを5周したら、22までを復習しながら、後半のユニット23~34を全く同じように進めます。後半にかかる時間の目安も約12時間(全体で約24時間)です。

 ③全体を10周以上し習得する:「習得」とは、英文を文法的に解説でき和訳でき英作文できる、全知識を暗記することです。10周したらほぼ習得できているはずです。

 ④「ハイパー英語教室 中学英文法」の後:「ハイパー」の復習をしながら、中学1~2年生は「中学ニューコース問題集 中学英文法」(学研)のような標準的英文法問題集に入ります。

(4)その他の暗記

 ①140例文を暗記する:前半の3周目に入ったら、例文暗記を開始します。巻末の140例文について、毎週30例文などを瞬間英作文で暗記(スラスラ英作文できるように暗記)します。暗記法は【勉強法(3-1)瞬間英作文】参照。

 30例文暗記にかかる時間の目安は90分(毎日)、140例文暗記にかかる時間は約10時間です(復習込み)。

 英語力・英文法力・英作文力を上げるには、英文法例文の暗記は欠かせないので、全て、「スラスラ英作文できる、和訳できる」ようにします。

 ②不規則動詞の活用を暗記する:巻末の不規則動詞表で、毎週30ワードなど暗記していきます。

2.3.習得するのにかかる時間

上記の通り、英語偏差値58の中学2年生が、夏休みから先取りをして、いったん習得できるまでに、約34時間かかります。毎日30分で約2ヶ月です。この後も2ヶ月ほど、「本編、まとめの暗記、140例文、不規則動詞」を「毎日15分×2ヶ月以上」復習します。

偏差値58の中学1年生が夏休みから先取りする場合は、いったん習得できるまでに、約45時間、毎日30分で約3ヶ月かかります。

【暗記方法を身に付けたため自信につながり、希望がもてるようになりました】

Uさん(中学2年生、東京都)

12月から見て頂き、2月に学年末試験がありました。先生には計画からしっかり見て頂き、学年末試験では、2学期の5科オール3から国語4、英語4、数学5と3科を上げることができました(以下、カッコ内は平均点)。

2年2学期期末:英65点(66点)、数51点(62点)、国62点(63点)、理66点(59点)、社67点(65点)、合計311点(315点)、141位/264人
2年3学期年末:英76点(65点)、数94点(81点)、国79点(61点)、理70点(57点)、社80点(61点)、合計399点(325点)、86位/266人

数学は94点(平均81点)でした。前回より、点数で+43点、平均比で+24点でした。成績を上げられた理由としては、口頭再現法で解き方を覚えられたこと、計算を毎日10分以上やって、計算ミスが減ったこと、とにかく反復を徹底するよう毎回言って下さることや、それが達成できているかを細かくチェックして頂いていること、そしてその指導を守って、本人が何度もチャート式を繰り返したことなどだと思います。

英語は、76点(平均65点)でした。前回より、点数で+11点、平均比で+12点でした。成績を上げられた理由としては、英単語の暗記方法、音読のやり方、英文法例文の暗記法など、細かく指導して頂いていることなどだと思います。

英語B(教科書の単元)は、リスニング以外は本当に良くできていて、音読の効果がかなりあったと実感できました。英語Aで点数を落としたのですが、プリントの音読や「ハイパー英文法」をやっていたので文法の間違いや単語の間違いは一つもなかったです。

間違えた内容としては、スペルミスが多かったのと、「昨日」と「昨晩」を読み間違えたというものでした。書き取り演習不足だったと思います。

今回のテストで、やったことはしっかり結果に出る事や暗記方法を身に付けたため自信につながり、希望がもてるようになったようです。特に図形のところは本当に苦手だったのにコツコツ頑張って結果が出たのと、教科書を音読した結果、英語Bで良い点数が取れたことなど実感できたことは大きいです。

先生のお陰です。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

3.「ハイパー英語教室 中学英文法」の後は

ハイパー英語教室 中学英文法」には問題がほとんどありませんから、これを終えたら、以下のような標準的英文法問題集で英文法の理解と暗記を確実にします。

中学ニューコース問題集 中学英文法」(学研)
スーパーステップ 中学英文法 1-3年 問題集」(くもん)
くわしい問題集英文法 中学1~3年」(文英堂)
これでわかる英文法中学1~3年」(文英堂)
完全マスター中学英文法―中学1~3年」(くもん)

オススメは「中学ニューコース問題集 中学英文法」です。薄い(問題編120ページ、解答編32ページ)ので、3~4ヶ月で習得可能です。

4.終わりに

中学英文法は内容が少なく簡単なので、親などの助力があれば、自力で先取りが十分可能です。そして「ハイパー英語教室 中学英文法」で先取りを終えれば、1~3年英語教科書を自力で先取り可能になり、高校受験、英検、大学受験に非常に有利になります。頑張って下さい。

この文章に書いてあることを実践すれば、皆さんの英語力は確実にアップするはずです。健闘を祈ります。

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