普通の中学生で毎日リスニングをしている人は多くありませんが、今の実用英語への流れや高校&大学入試・英検・TOEICにあること、また、英語力は4技能(読む・書く・聞く・話す)の相乗効果で上がっていくことを考えると、日頃からリスニング練習をしていく必要があるでしょう。
このページでは、リスニングの効率的・効果的な上達法について書いていきます。
1.リスニング上達法
1.1.リスニングの2つの壁とその対策法
リスニング(初めて聞いた英文が理解できること)には2つの壁があります。その2つの壁と対策法は以下の通りです。
リスニングの2つの壁とその対策法
(1)音の壁:英単語や連語の音が聞き取れない
①対策1:英単語の意味と発音を暗記する:音声中の英単語熟語を知らなければ、当然、聞き取れませんし意味が分かりません。よって、高校入試用英単語集1冊を暗記し、発音も覚えます。
②対策2:発音記号を暗記する:正しい発音をするには発音記号を発音できるようにすることは不可欠です。
③対策3:シャドーイング:シャドーイングでは聞いた音を自分で発音しなければならず、受動的なリスニングよりしっかり聞こうとしますから、リスニング能力が上がります。
※シャドーイング:英語音声を聞き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する練習。
④対策4:リピート・リスニング:英語教科書や英語長文問題集・リスニング問題の音声を聞き、聞き取れない音の部分に印を付け、5~10回リピートして聞けるようにすると、英単語の音が少しずつ聞き取れるようになります。
⑤対策5:ディクテーション:ディクテーションで「聞き取れない英単語」を特定した後、それを5~10回聞いて聞き取れるようにすれば、音の壁を越えていけます。ただ、大変面倒なので、上級者用です。
※ディクテーション:英文を聞いてそのまま書き取る訓練。
⑥対策6:母音・子音の発音練習(上級者用):英語上級者の間では「発音できたら音は聞き取りやすくなる」ことは常識です。よって、正確な英語発音の練習をし、日本語にない母音・子音を発音できるようにします。
⑦対策7:英語の音変化の規則を覚える(上級者用):英語では、単語と単語の間で音変化する場合が非常に多いです。例えば「there are」は「ゼア アー」ではなく、「ゼアラー」と発音します。このような音変化の規則を習得したら、リスニングが上達します。
(2)意味の壁:(速くて)意味が分からない
①対策1:音読+リスニング:英語音声を聞いて意味が分かるようにするには、英語音声以上のスピードで(しっかり理解しながら)音読できるようにするしかありません。ただ何回も聞いたり、全文訳で意味を理解するだけではダメなのです。
②対策2:「聞いて理解できる英文」を増やす:「聞いて理解できる英文」を「毎週300ワード(英語教科書約1レッスン分)」など増やすと、初見の英語音声を聞いて理解できる割合が上がっていきます。
③対策3:スラッシュ訳:音読時にスラッシュ訳を取り入れれば、英語を読んだ順番に、そして聞いた順番に理解できるようになるので、リスニング理解度も飛躍的に上がります。
※スラッシュ訳:3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳す方法。
④対策4:英文法を習得する:英語音声が文法的に分からなければ、当然、聞いて意味が分かりません。よって、英文法参考書・問題集等で英文法を習得します。
1.2.リスニング問題の壁
リスニング問題が解けるかどうかには、上記2つの壁に加えて、更に1つの壁があります。その壁と対策法は以下の通りです。詳しくは後述。
リスニングの3つ目の壁とその対策法
(3)問題の壁:内容を覚えていなくて解けない。
①対策1:聞きながらメモを取る。
②対策2:問われやすい言葉・内容をメモする。
③対策3:目標とするテストに出た内容を自分でルーズリーフにまとめる。
1.3.リスニング上達法
上記を、中学生が普段からやりやすく、効果が高い順に並べると、以下になります。
(1)音読+スラッシュ訳+リスニング
(2)シャドーイング
(3)英単語暗記・英文法習得
(4)リスニング問題を解く
(5)リピート・リスニング
(6)ディクテーション
(7)発音・音変化習得
以下ではこの順に書いていきます。
2.リスニングと音読
2.1.効率的なリスニング上達法
創賢塾では、中学生には全員、英語教科書の英文を30~50回以上音読して、「CDの音声と同等以上のスピード(分速120ワード以上)で、90%の理解度で音読できる状態」にし、そしてそれを毎日10分リスニング(&シャドーイング)してもらっています。
※分速120ワード=(きちんと理解しながら)1分間に120ワード読めるスピード。
※90%の理解度:(日本語訳を読んだときほどの理解度はないが)英語としてはほぼ完全に理解できている状態。英文を90%の理解度にするための勉強法は【理解しながらの音読】参照。
すると、「意味が分かっている教材をリスニングする」ので、「英語を聞いてすぐに意味が分かる」ようになります。
「聞いて意味が分かる」英文の数を増やすことで、リスニングは上達するので、英語教科書の英文を音読し、その英文をリスニングをしましょう。
リスニングは電車の中、歩いているとき、勉強の合間などにもできますから、英語教科書の復習にもピッタリです。
2.2.「聞いて意味が分かる」英文の数を増やすとリスニングが上達する理由
初見の英文を聞いて理解できるためには、以下の2つが必要です。
(1)英単語:英語音声に入っている英単語を認識し、その意味が分かる。
(2)英文法:英語音声中の英文法の意味が分かる。
既習の英文は、音読後にリスニングをすることで、聞いて理解できるようになりますが、そういう英文を「毎週300ワード×30週間×音読・リスニング」し続けると、「300ワード×30英文(中3教科書3冊分)」を聞いて理解できるようになります。
そうすると、英単語については、初見の英文(英語音声)に入っている英単語の70~80%以上(高校入試用英単語集を暗記し、正確な発音も覚えると、合計90%以上)は暗記した英単語と重なり、英文法については、90%以上(高校入試用英文法問題集を1冊習得すればほぼ100%)は既習の英文法と重なります。
重複する英単語・英文法が増えれば増えるほど、意味も分かる割合が増えるので、「聞いて意味が分かる」英文の数を増やせばリスニングは上達するのです。
2.3.リスニングと音読をセットでトレーニングすべき理由
リスニングは高校・大学入試でも実施されていますから勉強する必要がありますが、リスニングのためだけのリスニング教材で勉強するのは非効率的です。
なぜなら、教材は「聞いて理解できる」ようにする必要がありますが、意味も分からない英語音声を何度聞いても「理解できる」ようにはならないので、リスニングと並行して、その教材のスクリプト(英語音声の書き起こし)を読んで文法的に理解し、20~30回以上音読しなければならないからです。
こんなことをできる勉強時間と意欲のある中学生は少数です。よって、英語教科書を音読し、その音声をリスニングするのがオススメです。
2.4.スラッシュ訳とは
創賢塾では、音読時にはスラッシュ訳をしてもらいます。
スラッシュ訳とは、「英文を3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳していく」方法です。スラッシュ訳を訓練すると、英語を、漢文のように「返り読み」することをせず、出てきた順番に理解することができ、速く読めるようになります。
※返り読み:関係代名詞節のような後置修飾を先に訳して、後ろから前に訳し上げて読むこと。
スラッシュ訳は、英語通訳の主要トレーニングの1つであるサイト・トランスレーション(sight translation)と同じです。つまり、スラッシュ訳は効果が実証された英語勉強法なのです。
スラッシュ訳は、最近では、多くの中高の英語教科書ガイドや英語長文問題集で採用されています。
スラッシュ訳の詳しいやり方は【音読とスラッシュ訳】に書いています。
2.5.スラッシュ訳でリスニングは飛躍的に上達する
リスニングのとき、音は現れては一瞬で消えていきます。このとき、「返り聞き」はできません。音が現れた順番に理解しなければ意味は分かりません。
スラッシュ訳を訓練すると、初見の英語音声を聞いても、「前から前から、英語の語順で素速く理解する」ことができるようになります。よってリスニングが飛躍的に上達します。
2.6.時間の目安:毎日10分
リスニングの優先順位は高くありませんが、入試にもあり、短期間では伸びにくいので、日頃から毎日10分ほど聞くのがオススメです。
90%の理解度(英語としてはほぼ完全に分かる状態)で音読できるようになった英文は5~20回前後聞いたら、理解できるようになります。
2.7.リスニング回数の目安
創賢塾では、毎週300ワード分(≒3年英語教科書1レッスン分)を【「3回口頭和訳⇒5回音読」(毎日約30分)×7日】のように音読し、英文を習得してもらっています。
※英文の習得=スラスラ訳せて、90%の理解度で分速120ワード以上で音読できる状態。
※分速120ワード=(きちんと理解しながら)1分間に120ワード読めるスピード。
そして音読した英文を、そのまま「毎日10分×7日(合計30回前後)」リスニングし、「習得=全ての英単語を聞き分けられて、90%の理解度で聞ける状態」にしてもらいます。
リスニング回数の目安は合計30回ですが、習得するまで、40回でも50回でも聞きましょう。習得すれば、あとはその音声を通学中や勉強の合間に聞くだけで復習ができ、理解度もどんどん深まります。
2.8.リスニング習得量の目安
リスニング能力を上達させるには、「聞いて意味がスラスラ分かる英文の量を増やせば良い」のですが、毎週300ワードの英文1つを聞けるようにすれば、1年で「300ワード×50英文(中学3年英語教科書4~5冊分)」になります。
ここまで習得している中学生はほとんどいませんから、リスニング能力はどんどん上達していきます。
【金沢大学附属高校に合格しました】
Fさん(中学3年生、石川県トップ校・金沢大学附属高校合格)
2月は金沢大学附属高校(偏差値73)の受験がありました。
英語でのリスニングのスピードが速くて問題も難しかったけど、先生の課題で毎日リスニングの練習をし、リスニング問題の習得法を実践していたおかげで、苦手な英語で他の人よりいい点数を取ることができました。
また過去問で間違えたところを先生に言われてまとめ、それを何回も復習していましたが、理科はまとめたところが出て、得意な社会と同じくらいの点数を取ることができました。 苦手な2つの教科で点数をとれたおかげで合格することができました。
創賢塾では、合格するための全てを細かく指導していただきました。それは、英語の勉強法(音読法、英単語暗記法、英作文を得意にする例文暗記法、英文法問題集の習得法)や数学の勉強法(解き方をすぐに暗記できる口頭再現法、計算の上達法)、国語の論理的な読み方・解き方・記述力の上げ方、理社の暗記法、日々の課題や計画表のチェック、過去問の解き方から弱点の補強法などで、挙げたらきりがありません。
半年前にC判定だった金沢大学附属高校に合格できたのは、先生のご指導のおかげです。
今まで本当にありがとうございました。
創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい中学生のために【英語の成績を飛躍させる勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】を開催しています。【中学生用:長期勉強法コース・短期セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。
3.シャドーイング
3.1.リスニング&シャドーイング訓練
創賢塾では、リスニングと並行して、様々な効果があるシャドーイングも以下のように隔日で実践してもらっています。
【シャドーイング1日10分⇒リスニング1日10分⇒シャドーイング1日10分⇒リスニング1日10分…】
3.2.シャドーイングとは
シャドーイングとは「英語音声を聞き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する」練習です。
ネイティブの音声(発音・強勢・リエゾンの音声変化・高低・間の空け方等)を完全コピーします。テキストは最初見ても構いませんが、だんだん見ないでシャドーイングします。
3.3.シャドーイングの実際
こんな感じ↓です。
(音 声) Please give me some advice.
(学習者) (0.1秒後)Please give me some advice.
3.4.シャドーイングの効果
シャドーイングは「聞く・理解する・話す」の3つを同時にトレーニングする方法で、リスニング能力・発音(強勢・リエゾンの音声変化・高低・間の空け方等)・スピーキング能力が上がります。
シャドーイングを継続して現れた効果
シャドーイングを始めて3年(英語通訳・翻訳者 えいみさん)
・考えなくてもスラッと口から出る英語が格段に増えた
・発音やイントネーションを褒められることが多くなった
・TOEIC程度のリスニングなら苦労しなくなった
シャドーイングでリスニング力がアップするなんて、このころは知らずにやっていました。(笑)
リスニング(黙って聞いているだけ)よりシャドーイングの方がずっとリスニング力アップに役立ったと思います。
3.5.シャドーイングが効果的な理由
リスニングするだけより、シャドーイングを一緒に訓練した方が、リスニング能力が上がりやすくなります。
なぜなら、リスニング(聞いている)だけだと集中が続きにくいですが、シャドーイングでは「聞いて真似て話す」必要があるので、リスニングより集中して聞く必要があるからです。
リスニングは5~10分もすると集中が無くなってきて、上の空になる人が多い。よって、シャドーイングを適度に入れて、集中を保つ方が良いのです。
4.英単語・英文法とリスニング
4.1.英単語の意味と発音を暗記する
意味と発音を覚えている単語数が多ければ多いほど、リスニングの時に聞き取れる単語数が増えますから、毎日30分など、英単語を暗記します。
暗記する際は、赤シートなどで隠して見て暗記するより、発音・音読して暗記するようにします。自分で発音できるようにすれば発音を暗記でき、聞いても認識できるからです。発音し、音読で覚える方法は【勉強法(4-1)英単語暗記法】参照。
また、別途、音声を聞いて音も確認します。発音に不安がある人や発音記号が読めない人は、聞くだけでは正しい発音を認識できないので、カタカナ発音が載っている英単語集を使うか、ネット等でカタカナ発音を調べます。
4.2.発音記号を暗記する
発音記号を知らないと正確な発音はできませんから、英単語を暗記するとき、発音記号も覚えます。
その際、発音できない発音記号をネットや以下の書籍でピンポイントで調べ、覚えるのがオススメです。本を1冊覚えようとすると、中学生には少し荷が重いでしょう。
「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」(鷲見由理著、ナツメ社)
「英語舌のつくり方」(CD付き、野中泉著、研究社)
「英語耳」(CD付き、松澤喜好著、アスキー)
4.3.英文法を習得する
英語音声が文法的に分からなければ、当然、聞いて意味が分かりません。よって、英文法参考書・問題集を1~2冊習得します。
それと平行して、英語教科書やCD付きの英語長文問題集2~3冊を「和訳+音読」して習得した上で、音声を聞いて、「英文を文法的に理解しながら聞く」訓練をします。
そういう英文が「300ワード×30文章」以上になれば、初見の英文を聞いたときにも、英文を文法的に理解しながら聞くことが出来るようになります。
5.リスニング問題を解けるようにする勉強法
5.1.リスニング問題の解き方
ここでは、学校のテスト・模試・高校入試・英検等のリスニング問題を解けるようにする具体的勉強法について書きます。
【リスニング問題の解き方】
(1)時間通り解く
(2)延長して解く
①延長:答えが分からなかったり、聞き取れない個所や意味が分からない個所がある場合、5~10分前後延長して何回も聞いて解きます。通して聞くだけでは分からない場合、分からない単語・フレーズ・意味の分からない個所だけをリピートして聞きます。
これは聞き取れない、意味が分からない箇所をはっきりさせるためです。
②印を付ける:時間通りに解いた場合と延長の場合で、両方の点数の違いが分かるように、延長して解けた問題の回答欄には別の印を付けておきます。時間通りの点数が実際の点数で、延長した場合は今のリスニング能力の最大限界得点です。
(3)スクリプト・和訳・解答を見て理解する
これ以上聞いても分からない、あるいは自分の回答に確信を持てたら、解答解説・スクリプト(英語原稿)・和訳を見て理解します。
5.2.リスニング問題を解けるようにする勉強法
ここでは、リスニング問題を解いた後、どういう風にそれを復習してリスニング能力を上げていくかを書いていきます。
リスニング問題の3つの壁とその対策法
(1)音の壁:単語やフレーズの音が聞き取れない⇒対策法:リピート・リスニング
スクリプトを見て、聞き取れなかった英単語・フレーズに★印を付け、その箇所を5~10回聞いて、正しい発音を覚えます。このとき「音声・英単語・意味」を合わせるように聞きます。
例えば、ある単語が「アプー」と聞こえて、何回聞いてもわからなかった。スクリプトを見ると「apple(リンゴ)」だった。このとき、音声(アプー)を何度も聞き、「これがappleの発音で、意味はリンゴだ」と覚える、という風にします。
そうすると、別の英語音声でappleの発音を聞いたら、「これはappleで、意味はリンゴだ」と分かるようになります。
(2)意味の壁:速くて意味が分からない⇒対策法:音読
スクリプトを音読したあと聞いたら「聞いて意味が分かるようになる」ので、以下のように音読し、それと並行して毎日10分リスニングします。これで意味が分からないなら、日数を増やします。
【スクリプト全体を「スラッシュ訳で3回口頭和訳+5回音読」×7日+毎日10分リスニング】
※音読の詳しい方法は【理解しながらの音読】に書いています。
(3)問題の壁:内容を覚えていないので問題に答えられない
①対策1:聞きながらメモを取る:手元を見ながらメモしたら音が聞こえなくなるので、音・耳に集中して、下を見ず、手だけで日本語・英語でメモします。
音声を全て覚えることはできないので、メモを取るのは必須です。
②対策2:問われやすい言葉・内容をメモする:一般的に、数字・時間・場所・固有名詞・人名・したことなどが答えになりやすいので、それをメモします。
③対策3:目標とするテストに出た内容を自分でルーズリーフにまとめる:目標のテスト(学校・英検・志望校等)によって、答えになりやすい箇所は微妙に違います。
よって、当該テストのリスニング問題を解いた後、解答になっている内容の種類(例えば人名や数字など)をルーズリーフにまとめ、テスト時に、それらを中心にメモします。
5.3.高校入試対策
高校入試にリスニングがある場合、中学3年生になったら、上記のように過去問を解き、習得し、自分の弱点と問題の傾向を把握していきます。
過去問を10年分、習得すれば、それだけで、基本的にはリスニングで合格点が取れるリスニング能力を身に付けられます。
6.上級トレーニング
6.1.ディクテーション
ディクテーションとは、聞いた音を一語一語書いていく練習法です。
ディクテーションをしたい場合、ディクテーション専用の問題集を買う必要はありません。
例えば、「1回20分×週3回」など決め、英語教科書の未習部分の1ページ分などを使い、音声を2~3回通して聞いて、分かる部分を書き、次に、聞き取れなかった部分をリピートして何度も聞いて分かった部分を書き加え、全体を終わらせます。分からなかった箇所は空白にします。
次に、スクリプト(英語原稿)と照らし合わせて、聞き取れなかった英単語・連語に印を付け、そこを5~10回リピート・リスニング(特定箇所だけ何度も聞いて、「音声・英単語・意味」を合わせていくトレーニング)をして、正しい発音を覚えます。
このように、ディクテーションとリピート・リスニングをセットで練習すれば、聞けない音を特定し、それを聞けるようにできるので、ディクテーションはとても効果的です。
ただし、かなり疲れるので、意欲のある人向けです。
6.2.発音練習
英語上級者は皆知っていますが、発音練習をしたら、音に敏感になり、リスニングが得意になります。
よって、以下のような発音トレーニング本で、「1日20分×1ヶ月」など、集中して練習すると良いでしょう。
「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」(鷲見由理著、ナツメ社)
「英語舌のつくり方」(CD付き、野中泉著、研究社)
「英語耳」(CD付き、松澤喜好著、アスキー)
DVDが付いていると、口の形を視覚的に見られるので、「英語の発音が正しくなる本」がオススメです。
6.3.英語の音変化の規則を習得する
英語では、単語を1語ずつ切り離して発音せず、連結したり、消えたりします。そして、このような音変化には規則があり、それを習得したら、発音もリスニングも上達します。
英語を極めたい人はぜひ1冊練習してみて下さい。
「英語舌のつくり方」(CD付き、野中泉著、研究社)
「英語の耳と口を手に入れる13の法則」(CD付き、日本実業出版社)
【終わりに】
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。以上から1~2つ選んで、毎日10分でもリスニング練習をしていって下さい。数ヶ月で変化を実感するはずです。
この文章があなたの英語力アップに役立てば幸いです。
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